今回は「テレビゲームと学習について」がテーマです。

いろんな場面で

「テレビゲームばかりしていると頭が悪くなる」

という話を聞いたことがあります。

僕は

「へーそうなんだ」

と思いながら関係なく

テレビゲームをやりたい時にしていました。(笑)

実際のところはどうなんでしょう?

これについて今回は掘り下げていこうと思います。

1.テレビゲームをすると頭が悪くなる!?

a)実際どうなのか?

皆さんもどこかで聞いたことがある

「ゲームばかりしていると頭が悪くなる」

という言葉をこれは果たして本当なのでしょうか?

オーストリアの心理学教授Timo Gnambs氏より、その影響について調査した研究結果が発表されています。

結論を言うと

「学業成績には非常に小さな影響しかなく、実際の能力には全く影響がない」

という結論に至っています。

実際の記事はこちらより↓

”ゲームのやり過ぎは子供の学力に「少しだけ」影響する”

脳機能という観点から言うと

認知能力(空間把握能力)や反射神経・計画能力・状況判断など

頭の良さというものを

「脳機能の高さ」

と置けば、寧ろ

「ゲームをすると頭が良くなる」

と考えられます。

研究結果でも脳には良い影響があると発表があります。

反射神経は脳からの信号命令をいかに早く運動器官(手や足)に伝えるかです。

例えばアクションゲームであれば、

素早く状況を判断する→どう動くのか決定(脳での命令信号の生成)

→必要なコマンドを入力(信号命令を手に伝達)

というようなメカニズムです。

ただダラダラ、「テレビを見る」(見るだけで受動的

くらいなら

「ゲームを行う」(自ら操作をする能動的

方が脳機能は向上すると考えられます。

しかし、外遊びの方が「全身を使う」ので

その点では外遊びの方が脳機能は高まると考えられます。

子供たちよ、外で遊ぶんだ!!(笑)

b)なぜそう言われるのか?

なぜそのように言われるようになったのか、考えてみましょう。

ゲームは脳には好影響を及ぼすとは考えられますが、

「直接、ゲームをしたから成績が上がる」

というわけではありません

「野球の練習をして、絵を描くのがうまくならない」

と言っているのと同じということです。

「内容が全く異なるものですから」

ただゲームを通じて、

「計画を立てる能力や物事の上達のコツ」

を掴んでいれば

「勉強を行う際の効率は上がる」

のではないかと考えられます

ゲームをすると頭が悪くなるのではなく

「ゲームの時間を取り過ぎて、勉強をする時間がなくなる」

これが本質だと思います。

だから「ゲームをしたら頭が悪くなる」という言葉が独り歩きしているのでしょう。

ゲームを行うという事は

「他のことが出来る時間を使う」

ということでもありますから。

ゲームをダメと制限するのではなく、

一つの「経験」として捉え、

日常にうまく取り入れることがが重要だ

と私は思っています。

2.ゲームのクリア=物事の上達

a)熱中すれば"細かい戦略"を考える!

どのようなゲームでも

クリアするには戦略や状況判断が必要です。

ある意味、高度な脳を活用する良いワークになると私は考えています。

以下に例を示してみましょう。

1.RPGの「ドラゴンクエスト」というタイトルであれば

「ボスを倒す」という目的のために

「パーティバランス」や装備をなど相手に応じての戦略が必要です。

これは「戦略(経営)的要素」が強いですね。

2.レースゲームの「マリオカート」というタイトル

「タイムを出す」という目的のために

「コース取り」(戦略)や「どのタイミングでどの技術を使うか」

という要素の中で「反射神経」が求められます。

3.創造性の高いブロックゲームの「マインクラフト」というタイトル

なんと目的を自分たちで決め、達成するというタイトル

ブロックを活用し、家を建てたり道具を作成したりなど

「想像力」が求められます。

また自分の目的に応じて必要なものを作成する

「計画力」が求められます。

4.陣取りゲームである「スプラトゥーン」というタイトル

チームでステージにインクを塗る陣取りゲーム

チームの動きを判断し、動くことでの「判断力」

また協力して対戦するという「社会性」の向上

このようにゲームは何かの目的をクリアするために

タイプは違えどクリアのために

「戦略(計画)を立て実行していく」

という過程が必要であり、

「失敗し同じ課題を繰り返す」ことで

反省をして

より細かく」戦略立て実行していくという過程

が体験できます。

b)ゲームのクリアは「物事の定着のプロセス」と同じ!

良くビジネスシーンで「PDCAサイクル」という言葉が使われます。

物事をより良くしていく・またクリアしていく手順として必要なサイクルと言われています。

Plan(計画)

クリアしたい課題のために

「誰が・いつ・どこで・何を・なぜ・どのように(5W1H)」

を盛り込んだ計画(戦略)を立てること。

Do(実行)

実際に計画(戦略)を実行します。

※戦略通りに行動できているかを確認しながらがポイントです

Check(評価)

実行した内容を確認します

立てた戦略が不適切で修正が必要だったのか・どこが戦略通りいかなかったのか

というように自分の行動を具体的に評価します。

Action(改善)

評価した内容を「良かった点は継続・改善点はこうする」というように考えます。

戦略を立て直すのか・同じ計画を改善して行うのかという次回に向けての判断も行います。

次の新しい戦略を立てる時に役立てます。

<ゲームが課題をクリアするという目的>があるため

「気付かぬ内にこのサイクルを実施しています」

サイクルの立て方が習慣となれば

日常生活においても課題に直面したときの計画の立て方が分かります。

ゲームは戦略を立てることを体験する良い経験となります。

またスポーツと違いコンピューターとの対戦など対人ではないものもあるので

「できた!」という成功体験が得やすい

というのも大きな良いところです。

だからこそ、ハマる子どもが多いのだと思います。

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3.まとめ

1.2で紹介した内容を含めて、ゲームの持つ影響や効果をまとめておきたいと思います。

<メリット>

○脳機能の向上 → 認知能力(反射神経・空間認知能力)の向上

○戦略・計画性の向上

○成功体験(物事の定着)

○創造性や発想力の向上

○学習のきっかけづくり

→桃太郎電鉄をプレイして「都道府県」や「地名や特産物」を覚えた。(私の経験談です)

三国志のゲームをプレイして歴史上の人物に詳しくなった。(私の友人の経験談です)

○共通の話題作り

→私の同年代や年下の世代の共通の話題として「ゲームをやっていたこと」でコミュニケーションが取れた。

(そこから仲良くなって仕事に繋がったことも・・・!)

○コミュニケーション能力の向上

ネット通信により知らない人とのコミュニケーションができることによる

○社会性の向上

ネット通信によるゲームを通じて協力し、課題をクリアしていく中で向上していく

<デメリット>

△ゲームの依存症(中毒性)・やりすぎ 

△「課金」のシステムを備えているタイトルもある(使い過ぎ)

△他のことが出来た時間を費やしてしまう

意外と「メリット」が多いですね!

Tedという世界的な講演会を主催している団体の講演会の中で

脳科学者のダフネ・バヴェリア氏が「脳とテレビゲーム」について

講演をされているのでぜひ観てみてください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

このように最近の研究ではゲームの捉え方が変わってきているのです。

ただ何事も「やり過ぎ」が良くないわけですね。

もし「ゲームのやり過ぎを止めたい」なら、

それ以上の価値を他の動作に持たせれば良い

と私は思っています。

例えば、

学校でのお話を親が聞いてあげる時間をちゃんとつくる

一緒にキャッチボールをしたり遊ぶ時間を作る

一緒の趣味を作って楽しむ etc.....

なんなら子供が楽しんでいるゲームを親も楽しんで共感し時間を決めて過ごすのも

良いかもしれません。

「開けちゃだめだよ!」

と言われて開けたくなるのと同じように

「ゲームをやっちゃダメ!」と言えば

余計にやりたくなります。

子供は精神的な満足感を得ることで、

「~したいのに」ということがなくなり、集中して目の前のことが出来るのです。

ゲームは日常にうまく取り入れれば良い可能性を持っているのかもしれませんね!

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